私が住んでいる集落には公園がありません。
いや正確にはあるのですが、そこはだだっ広い原っぱで、子供が遊ぶような遊具はありません。
遊具がある近くの公園となると、車で5分。
車で5分という距離は、まぁ、たいした距離でもないのですが、外で遊ぶとなると家のすぐ裏手にある浜が専らの遊び場となります。
積丹ブルーとまではいきませんが、透明度の高い、綺麗な海です。
最近はぐんと暖かくなってきました。
浜で遊んでいても風が苦になりません。
浜と言っても磯でして、主な遊びはカニ獲りとゴタッペ獲り。
でも息子はカニを獲ることができないので(ビビリ)、カニを獲るのは母の役目です。
この日もたくさんカニを獲って、石投げやら穴掘りやらで散々遊んで…
さてそろそろ帰ろうかと腰をあげたところ、
何かいる!
と、息子が水中を指差しました。
指差した方をふと見ると、そこには、見慣れない鮮やかな色彩が。
で、タモも何もない状況で、バケツでなんとか掬ったのがこの子なのですが、この子は一体なんという生き物なのでしょう???
我が家の漁師に訊いても、
いやー見たことねぇ、初めて見る
と。
お腹はシャコのようですが、ハサミがあるのでおそらく違う。
口の形を見るとエビの仲間かなとは思うのですが、エビにしてはヒゲが短い気もしますし。
ネットで探しても、それらしき生物に行き当たらない…
で、あれこれ調べた結果、どうやら「ニホンスナモグリ」という生き物のようだとわかりました。
生まれて30ン年、初めて聞く名前なのですが、生き物を撮影するとAIが名前を教えてくれるというなんとも有難いアプリでようやく判明しました。
☝使用したのはこちらのアプリです。
さすがAIですね!VIVA21世紀!
赤い色彩は婚姻色のようです。
お相手を探していたんだね…
なのに、捕まえちゃってごめんね、ニホンスナモグリ。
調べてみると、この子、釣り業界ではちょいと名の知れた存在だとか。
とびきり食いつきの良い釣り餌になるようです。
それなのに、釣り界での通称は“ボケ”。ひどい。
北海道から九州までの浅瀬に生息とあるので、割とポピュラーな生き物なのかもしれません。
また今度息子と探してみようかなと思うのですが、生命力が激弱ですぐ死んじゃうらしいので、見つけても、今度は捕まえずにそっとしておくことにします。